さて本題です。エブリーのブレーキパッドの交換が終わりました。作業自体は、五月中旬にすんでいたのですが、いつものように遅れ遅れの報告です。

道具は、キャリパーを外すための14mmのメガネレンチとピストンを押し戻すためのCクランプです。飛び出したピストンを戻すには専用工具があるのですが、安物だと使えないものもあるそうなので、他に流用することも考えてCクランプを買いました。

ジャッキアップして馬を噛ませ、タイヤを外したところです。キャリパーは後ろ側についているので、これは左側になります。

キャリパーは、サスペンションと車軸のマウントに上下二本ボルトで固定されていますが、当然のようにディスクやホールマウントには接触していなくて、ディスクには被せてある感じです。

ボンネットを開けて、ブレーキフルードのタンクのフルードをある程度抜かなくてはいけません。この車もそうですが、ブレーキパッドが減っている車は、大抵継ぎ足ししてあります。そのまま新しいパッドを点けると、フルードがあふれることになります。ブレーキフルードがあふれるとボディーの塗装なんか禿げちゃいますから、シリンジかスポイトを使ってあらかじめ抜く必要があります。

キャリパーの上側のスライドピンを緩めれば、キャリパーを上に持ち上げられます。パッドンの交換だけならこのまま作業できます。ただ私は、スライドピンの清掃をグリスアップもやることにしました。ここで先にパッドだけ交換してから、スライドピンを外せば、手際よく作業ができたのですが、先にスライドピンを二本とも外してしまったので大失敗でした。

外した左側のブレーキパッドです。めっちゃ汚れていたものを清掃して洗ってみました。上側が内側、下側が外側についていたものです。ピストンは内側にあるのですが、ピストン側の方が減りが少ないそうです。

内側は溝が1ミリくらい残っています。

外側は、溝が完全に消えています。これ以上減るとやばいんで、ちょうどいい交換タイミングだと思います。

これから組付ける新品のパッドです。大分厚みが違いますね。

取り外したスライドピンとゴムカバーです。車のディスクブレーキの場合、ピンの頭は車軸の部品に固定されていますが、先のスライドピン部分は、キャリパーの穴にはまっているだけなんです。キャリパーの穴とピンにはグリスが塗ってあって、多少スライドするようになっています。このグリスが固着したりダストカバーが痛んで水が入ったりすると、ピンが錆びたりしていつもブレーキを引きずったような状態になります。学生時代、400ccのバイクのパッド交換をしましたが、あれは、フロントフォークにダイレクトでボルト止めされていたような気がします。スライドピンのグリスは、まだいい感じでしたが、折角外したので、清掃してシリコングリスを塗って作動状態も良好になりました。

新しいパッドに鳴き止めのブレーキグリースを塗っておきます。これを塗っておかないと、次のパッド交換が大変だったり、ピストンが密着しなくて異音が出たりします。おまけにブレーキグリースは付いていたで、新たに購入せずにすみました。

左側のブレーキパッドの装着が終わったところです。実をいうと、この間、ピストンを押し戻したり、ピストンのダストカバーの清掃やチェックして、パッドの装着がなかなかできなくて大変でした。スライドピンを先に二本とも抜いてしまったので。手でキャリパーを持ち上げながら作業は地獄でした。軽といえども車のキャリパーは大きくて2㌔以上ありそうです。プロの方は、完全にキャリパーを外す場合、S字金具なんかで吊り下げて作業するそうです。けっきょく14時くらいに作業を始めて左側の交換に夕方までかかってしまいました。

次の日は、右側のパッド交換です。あらかじめ金属の棒をまげてフックを作り、外したキャリパーを吊り下げて作業したので、両手が使えてとっても楽でした。

昨日撮影が出来なかったピストン部分です。このでっぱりを戻してやらなければいけません。

C型クランプを使えば、簡単に戻すことができます。古いパッドをピストン当てているのが分るでしょうか!?

このくらいまでピストンを押し戻すとパッドの装着ができます。ここまでのプレーキパッドのメンテナンスは、何度もやらないでしょうから、丁寧に清掃してダストカバーには、長持ちするようにシリコンスプレーを吹いておきます。

取り外したパッドです。やはり内側は溝が完全になくなっています。片減りとかはしていないので、特に異常はなかったです。


右側のスライドピンは、一本グリス切れがあったようで、真ん中がすれて光っていました。特に段差とかはないので、しっかりグリスアップして組付けました。

鳴き止めのグリースを、パッドカバーやパッドの組付け位置に塗って組みなおしです。昨日あれほど苦労したのですが、コツをつかめたのかスムーズはめ込めました。キャリパーが金具で吊っておくと、両手が使えてストレスを感じなくてよかったです。

パッドを組付け、清掃したりスライドピンの動き具合をチェックしてタイヤを組付けました。大体二時間くらいの作業でした。最後に、ブレーキペダルを何度か踏み込んで油圧を正常の状態にしておきます。これを忘れて車を動かすと、ブレーキが利かず怖いことになります。

買ってから始めて使った“トルクレンチ”です。ボルトなどが既定のトルクで絞められているか図る道具です。エブリーのスライドピンボルトの規定トルクは26N・mなのですが、小型のものは25N・mまで、大型のものは28~210N・mのものでした。ちょうど間の数値なので、とりあえず25N・mで絞めて、レンチで絞め具合をみてみました。レンチじゃ、絞めることも緩めることもできないレベルです。ダイハツの軽などは24N・mのものもあるそうなので、25N・mで絞めておけば大丈夫でしょう。次のタイヤ交換の時にでも、再度チェックしてみるつもりです。
今後は、リアのブレーキシューの点検を行って、要交換ならブレーキシューを買うつもりです。ちょうどオイル交換が近づいているので、同時にやろうかな!?


昨日は、山猫トラちゃんの三回目の月命日でした。もう三か月たっちゃいました。茶四郎も、悲し気な鳴き声を上げてトラちゃんを探しまくることは、少なくなりました。悲しむあまり病気になられても困るので、すこしほっとしている処です。
